中国を舞台に、深い人間愛を描く『杜子春』。機知に富んだ少年童話は、芥川龍之介の真骨頂です。人間の本性を鋭く突いた『羅生門』に加え、『蜘蛛の糸』『鼻』『トロッコ』を収録。芥川世界の幅広さがわかります。
羅生門・杜子春
杜子春: 羅生門
芥川 龍之介(著)A5判 348ページ 価格 3,500円+税ISBN978-4-86251-404-2シリーズ第5巻として、「杜子春」「侏儒の言葉」「アグニの神」「南京の基督」の4作を大活字、読み仮名付きで収載している。「杜子春」は中国古典を題材にした、子供から大人まで親しまれている名作。「侏儒の言葉」は随筆・警句集である。ほとんどが小文であるため、内容も理解し易く読み進められる。大正時代に書かれたものだが、現代に読んでも芥川のストレートな言葉の数々に納得させられる。他三つの短編小説「アグニの神」はヒンズー教、「南京の基督」はキリスト教を題材にした作品である。目次杜子春侏儒の言葉アグニの神南京の基督著者プロフィール芥川 龍之介(アクタガワ リュウノスケ)1892年(明治25)3月1日東京生れ。日本の小説家。東京帝大在学中から創作を始める。作品の多くは短編小説である。『芋粥』『藪の中』『地獄変』など古典から題材を取ったものが多い。また、『蜘蛛の糸』『杜子春』など児童向け作品も書いている。1927年(昭和2)7月24日没。
小説家の登龍門である「芥川賞」に、その名をとどめる芥川龍之介は、深刻な人生の悩みに耐えながら、機智と諧謔と博識を駆使し、みごとな短篇小説を書き残した。新鮮な抒情、傑出した虚構、そして明晰な文章で、今なお人々を魅了してやまない不世出の天才の代表的作品を、一冊に収めた21世紀への日本の遺産。
総項目数950以上。芥川の全作品・周辺・研究史のすべてを捉えた決定版。芥川の周辺を探ってその人間性にせまり全作品を知ってその魅力を味わうための事典。一般項目篇には父母、家族、一族、文学者、知人、友人など芥川と関わりのあった人物、芥川が関わった雑誌、新聞などを調査。作品篇では芥川の全作品について、ジャンル、初出、単行本及び全集収録、内容、評価、参考文献を記載。巻末には「芥川龍之介文献目録」「芥川をモデルとした文学作品」「芥川龍之介文学・単行本収録作品一覧」が付く。
異文化との出会い
鑑賞指導の方法
1985年12月に『芥川龍之介辞典』を刊行。以来、家系、生いたち、交遊関係、作品、思想など多角的観点から芥川龍之介に光をあてた画期的な『事典』。今回の増補改訂版では文献目録、年譜等を増補した。
聖徳太子から夏目雅子までほぼ一五〇〇年の遺言・遺書・辞世・絶筆を網羅した出版史上最大の「生と死の資料集成」。歴史上の人物から昭和の著名人まで五〇〇の資料を網羅。
文芸年鑑